貸借対照表の構造:負債と株主資本
四半期データ
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2025-06-30), 10-Q (報告日: 2025-03-31), 10-K (報告日: 2024-12-31), 10-Q (報告日: 2024-09-30), 10-Q (報告日: 2024-06-30), 10-Q (報告日: 2024-03-31), 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-Q (報告日: 2023-09-30), 10-Q (報告日: 2023-06-30), 10-Q (報告日: 2023-03-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-Q (報告日: 2022-09-30), 10-Q (報告日: 2022-06-30), 10-Q (報告日: 2022-03-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-Q (報告日: 2021-09-30), 10-Q (報告日: 2021-06-30), 10-Q (報告日: 2021-03-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-Q (報告日: 2020-09-30), 10-Q (報告日: 2020-06-30), 10-Q (報告日: 2020-03-31).
- 総負債の推移
- 全期間を通じて、総負債の割合は約82%から87%の範囲で変動しており、全体として堅調な水準で維持されていることが示されている。特に2022年以降、やや割合が低下傾向にあり、負債比率の調整が進んでいると見られる。
- 負債構成の変化
- 短期借入金の負債比率は全期間を通じて比較的低水準にあり、2024年以降に若干増加傾向を示す。一方、長期借入金は概ね34%から40%の範囲で推移し、負債の安定的な長期資金調達の特徴を反映している。その他の負債も比較的安定しているが、2022年の長期借入金比率の上昇に伴い、一部負債構成の見直しが行われている可能性がある。さらに、オペレーティング・リース負債は割合が0.55%から0.9%の範囲で推移し、負債の一部として継続的に管理されている。
- 資本構成の動向
- 負債比率に対する資本の割合は、総負債の増加に伴い、2020年代初頭から上昇している。特に、普通株式と追加払込資本の比率は、40%超まで増加し、資本の膨らみが見られる。剰余金も同様に増加しており、自己資本の充実を示唆している。これらの動きは、財務の安定化及び資本構造の強化を図る狙いと考えられる。
- その他負債・負債性項目の傾向
- 財務省在庫や未払費用等の負債は、負債割合のマイナス側に大きく寄与している。特に、財務省在庫は約-109%から-135%の範囲で変動し、貸借対照表の他の項目との関係性に影響を与えている。非流動負債は約58%から61%の範囲で安定しており、長期的な負債負担の集中が見てとれる。
- 自己資本と持分の動向
- IBM株主資本の合計は、2020年から2025年にかけて約13%から19%の範囲で増加し、会社の自己資本の積み増しを反映している。特に、2021年以降の増加率が高く、利益剰余金や資本剰余金の充実が経営の安定性に寄与していることが示唆される。非支配持分も非常に低いながら一定の割合を維持している。
- まとめ
- 総じて、IBMの財務構造は負債と資本のバランスを比較的安定的に維持しており、長期負債と自己資本の比率調整を進めながら、財務の堅実性を保ちながら資本充実を図っている。負債比率の微調整と資本の強化を通じて、持続可能な経営基盤を構築しつつあると読むことができる。