収益率の分析
収益率は、企業がそのリソース(資産)から収益性の高い売上を生み出す能力を測定します。
収益率(サマリー)
Warner Bros. Discovery Inc.、収益率
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
- 売上総利益率
- 2017年から2019年にかけて、売上総利益率は一定の上昇傾向を示しており、2019年には65.73%に達している。2020年以降は若干の減少傾向にあるものの、2021年でも62.1%と比較的高い水準を維持している。この動きは、収益性の改善が一時的にあったことを示していると考えられる。
- 営業利益率
- 営業利益率は2017年から2019年にかけて大きく上昇し、2019年には27%に達している。2020年にはやや減少しているものの、2021年でも16.5%と比較的高い水準を維持している。これは、営業利益の安定性や効率性の向上を示すものと推測される。
- 純利益率
- 純利益率は2017年にマイナスを記録した後、2018年から2019年にかけて大きく改善し、18.57%に達している。2020年には再び低下しているものの、2021年には8.25%に回復している。これにより、収益性の向上とその一時的な変動を示すとともに、2021年には一定の利益水準を確保していることが推測される。
- 自己資本利益率（ROE）
- 2017年にはマイナスを記録し、投資家の期待に反する動きを見せたが、その後は2018年に7.08%、2019年に20.92%と大きく改善した。2020年と2021年にはそれぞれ11.65%、8.67%とやや低下しているものの、高い利益率を維持している。これらの変動は、資本効率の改善や利益の変動を反映していると考えられる。
- 総資産利益率（ROA）
- 2017年にはマイナスを示したが、その後は2018年に1.82%、2019年に6.13%と大きく改善している。2020年および2021年はそれぞれ3.58%、2.92%とやや低下しているが、依然としてプラス圏を維持しており、全体として資産の効率的運用を示している。
総合的にみると、2019年をピークにその後はやや縮小しているが、全期間を通じて一定の収益性と効率性を保持していると評価できる。収益性指標の改善とともに、資本や資産の効率的な運用が一部で見られるが、2020年以降の若干の縮小傾向も考慮する必要がある。
売上高利益率
投資収益率
売上総利益率
Warner Bros. Discovery Inc.、売上総利益率計算、ベンチマークとの比較
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 粗利 | 7,571) | 6,811) | 7,325) | 6,618) | 4,217) | |
| 収益 | 12,191) | 10,671) | 11,144) | 10,553) | 6,873) | |
| 収益率 | ||||||
| 売上総利益率1 | 62.10% | 63.83% | 65.73% | 62.71% | 61.36% | |
| ベンチマーク | ||||||
| 売上総利益率競合 他社2 | ||||||
| Alphabet Inc. | 56.94% | 53.58% | — | — | — | |
| Charter Communications Inc. | 39.09% | 37.77% | — | — | — | |
| Comcast Corp. | 66.96% | 68.02% | — | — | — | |
| Meta Platforms Inc. | 80.79% | 80.58% | — | — | — | |
| Netflix Inc. | 41.64% | 38.89% | — | — | — | |
| Walt Disney Co. | 33.06% | 32.89% | 39.60% | — | — | |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
売上総利益率 = 100 × 粗利 ÷ 収益
= 100 × 7,571 ÷ 12,191 = 62.10%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 売上高の推移
- 過去五か年度にわたり、売上高は総じて増加傾向にある。2017年の6,873百万米ドルから2021年の12,191百万米ドルへと、実質的にほぼ倍増した。この成長は、同社の市場拡大や新規コンテンツの展開によるものと推察される。
- 粗利益の変動
- 粗利益も同様に上昇傾向を示しており、2017年の4,217百万米ドルから2021年の7,571百万米ドルへと増加している。一方で、2020年には一時的な減少を見せているが、その後2021年に回復していることから、2020年の減少は外部要因や特定の一時的な要素による可能性が考えられる。
- 売上総利益率の動向
- 売上総利益率は、2017年の61.36%から2019年には65.73%に達しているが、その後2020年には63.83%、2021年には62.1%へとわずかに減少している。この傾向は、売上高の増加と比較して利益率がやや縮小していることを示しており、収益性の圧迫要因やコスト構造の変化を示唆している可能性がある。
- 総合評価
- 全体として、売上高と粗利益は着実に増加しており、一定の成長を維持していると判断される。一方で、売上総利益率の微減は、コストの増加や競争環境の変化などが影響している可能性があり、今後の収益性維持のためにはコスト管理や効率化に留意が必要と考えられる。
営業利益率
Warner Bros. Discovery Inc.、営業利益率計算、ベンチマークとの比較
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| 営業利益 | 2,012) | 2,515) | 3,009) | 1,934) | 713) | |
| 収益 | 12,191) | 10,671) | 11,144) | 10,553) | 6,873) | |
| 収益率 | ||||||
| 営業利益率1 | 16.50% | 23.57% | 27.00% | 18.33% | 10.37% | |
| ベンチマーク | ||||||
| 営業利益率競合 他社2 | ||||||
| Alphabet Inc. | 30.55% | 22.59% | — | — | — | |
| Charter Communications Inc. | 20.37% | 17.48% | — | — | — | |
| Comcast Corp. | 17.89% | 16.89% | — | — | — | |
| Meta Platforms Inc. | 39.65% | 38.01% | — | — | — | |
| Netflix Inc. | 20.86% | 18.34% | — | — | — | |
| Walt Disney Co. | 4.46% | -2.97% | 15.33% | — | — | |
| 営業利益率セクター | ||||||
| メディア & エンターテイメント | 25.91% | 20.06% | — | — | — | |
| 営業利益率産業 | ||||||
| 通信サービス | 22.35% | 16.41% | — | — | — | |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
営業利益率 = 100 × 営業利益 ÷ 収益
= 100 × 2,012 ÷ 12,191 = 16.50%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 収益の推移
- 2017年から2021年にかけて、収益は着実に増加しており、2017年の6,873百万米ドルから2021年には12,191百万米ドルに達している。この間、特に2018年と2019年に大きな伸びを示し、その後一時的に横ばいまたは緩やかな伸びに留まったが、2021年には再び増加傾向が見られる。
- 営業利益の動向
- 営業利益は、2017年の713百万米ドルから2018年に1,934百万米ドルへ増加し、その後しばらく高い水準（2019年：3,009百万米ドル、2020年：2,515百万米ドル）を維持した。2021年には2,012百万米ドルとなり、依然として高い収益性を示しているものの、ピーク時と比較してやや低下している。
- 営業利益率の変化
- 営業利益率は、2017年の10.37％から2019年には27％まで上昇しており、売上高に対する利益率の改善が見られる。しかし、2020年は23.57％にやや低下し、2021年には16.5％へと大きく減少している。これは、収益の増加に対して営業利益の伸びが相対的に鈍化したことを示唆している。
- 総合的な傾向
- 全体として、収益の増加とともに営業利益も堅調に推移しているが、営業利益率は2019年をピークに減少傾向が見られる。この変動は、コストや経費の増加、または投資の拡大などの要因による可能性がある。また、売上高の増加ペースに対して利益率の低下が見られるため、収益性の維持にはさらなる効率化やコスト管理の強化が必要と考えられる。
純利益率
Warner Bros. Discovery Inc.、純利益率計算、ベンチマークとの比較
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| Discovery, Inc.の当期純利益(損失) | 1,006) | 1,219) | 2,069) | 594) | (337) | |
| 収益 | 12,191) | 10,671) | 11,144) | 10,553) | 6,873) | |
| 収益率 | ||||||
| 純利益率1 | 8.25% | 11.42% | 18.57% | 5.63% | -4.90% | |
| ベンチマーク | ||||||
| 純利益率競合 他社2 | ||||||
| Alphabet Inc. | 29.51% | 22.06% | — | — | — | |
| Charter Communications Inc. | 9.01% | 6.70% | — | — | — | |
| Comcast Corp. | 12.17% | 10.17% | — | — | — | |
| Meta Platforms Inc. | 33.38% | 33.90% | — | — | — | |
| Netflix Inc. | 17.23% | 11.05% | — | — | — | |
| Walt Disney Co. | 2.96% | -4.38% | 15.89% | — | — | |
| 純利益率セクター | ||||||
| メディア & エンターテイメント | 22.06% | 16.27% | — | — | — | |
| 純利益率産業 | ||||||
| 通信サービス | 18.22% | 11.24% | — | — | — | |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
純利益率 = 100 × Discovery, Inc.の当期純利益(損失) ÷ 収益
= 100 × 1,006 ÷ 12,191 = 8.25%
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- 収益の推移
- 2017年から2021年にかけて、収益は一貫して増加している。特に2018年から2019年にかけての増加率は顕著であり、その後も安定的に増加傾向を維持している。これにより、対象企業の事業規模や市場シェアが拡大している兆候が示されている。
- 純利益の変動
- 当期純利益は2017年に大きくマイナスであったが、2018年に大きく改善しプラスに転じている。2019年にはさらに大きな利益を記録しており、約2,069百万米ドルとなった。その後、2020年と2021年にも純利益は確保されているが、2018年のピーク時に比べるとやや低下している。これにより、収益増加に伴う利益拡大が見られる一方、変動性も存在していることが示唆される。
- 純利益率の変化
- 純利益率は2017年のマイナス4.9%から2018年には約5.63%へと改善し、黒字化を示している。2019年には18.57%とピークに達し、その後2020年と2021年には11.42%、8.25%と徐々に低下している。これは、収益に対する純利益の割合が高まった後、やや収益性の圧迫が見られることを示す。この傾向は、収益増に伴うコストやその他経費の増加、または競争環境の変化などによる可能性が考えられる。
自己資本利益率 (ROE)
Warner Bros. Discovery Inc.、 ROE計算、ベンチマークとの比較
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| Discovery, Inc.の当期純利益(損失) | 1,006) | 1,219) | 2,069) | 594) | (337) | |
| Total Discovery, Inc. 株主資本 | 11,599) | 10,464) | 9,891) | 8,386) | 4,610) | |
| 収益率 | ||||||
| ROE1 | 8.67% | 11.65% | 20.92% | 7.08% | -7.31% | |
| ベンチマーク | ||||||
| ROE競合 他社2 | ||||||
| Alphabet Inc. | 30.22% | 18.09% | — | — | — | |
| Charter Communications Inc. | 33.12% | 13.53% | — | — | — | |
| Comcast Corp. | 14.73% | 11.66% | — | — | — | |
| Meta Platforms Inc. | 31.53% | 22.72% | — | — | — | |
| Netflix Inc. | 32.28% | 24.96% | — | — | — | |
| Walt Disney Co. | 2.25% | -3.43% | 12.44% | — | — | |
| ROEセクター | ||||||
| メディア & エンターテイメント | 23.91% | 14.84% | — | — | — | |
| ROE産業 | ||||||
| 通信サービス | 20.53% | 11.56% | — | — | — | |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
ROE = 100 × Discovery, Inc.の当期純利益(損失) ÷ Total Discovery, Inc. 株主資本
= 100 × 1,006 ÷ 11,599 = 8.67%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 当期純利益の推移
- 2017年度は損失を計上していたが、その後、2018年度に大きく改善し、黒字に転換した。2019年度には、概ね2,000百万米ドル台の高利益を維持し、その後も堅調に推移しているものの、2020年度以降はやや減少傾向にある。2021年度の純利益は約1,006百万米ドルとなり、ピーク時の水準から若干の縮小が見られる。
- 自己資本の変化
- 株主資本は2017年度の4,610百万米ドルから、2021年度には約11,599百万米ドルへと着実に増加している。この期間において、資本の増加は会社の財務基盤の強化を示唆している。
- ROE（自己資本利益率）の動向
- ROEは2017年度に-7.31%の赤字を示していたが、その後2018年度に正の値に転じ、20.92%と高水準に達した。2019年度も20%台を維持したものの、その後2020年度および2021年度には約11.65%、8.67%とやや低下している。これにより、利益率はやや縮小しているものの、依然として高い収益性を維持していると考えられる。
総資産利益率 (ROA)
Warner Bros. Discovery Inc.、 ROA計算、ベンチマークとの比較
| 2021/12/31 | 2020/12/31 | 2019/12/31 | 2018/12/31 | 2017/12/31 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 選択した財務データ (百万米ドル) | ||||||
| Discovery, Inc.の当期純利益(損失) | 1,006) | 1,219) | 2,069) | 594) | (337) | |
| 総資産 | 34,427) | 34,087) | 33,735) | 32,550) | 22,555) | |
| 収益率 | ||||||
| ROA1 | 2.92% | 3.58% | 6.13% | 1.82% | -1.49% | |
| ベンチマーク | ||||||
| ROA競合 他社2 | ||||||
| Alphabet Inc. | 21.16% | 12.60% | — | — | — | |
| Charter Communications Inc. | 3.27% | 2.23% | — | — | — | |
| Comcast Corp. | 5.13% | 3.85% | — | — | — | |
| Meta Platforms Inc. | 23.72% | 18.29% | — | — | — | |
| Netflix Inc. | 11.48% | 7.03% | — | — | — | |
| Walt Disney Co. | 0.98% | -1.42% | 5.70% | — | — | |
| ROAセクター | ||||||
| メディア & エンターテイメント | 11.86% | 7.30% | — | — | — | |
| ROA産業 | ||||||
| 通信サービス | 8.05% | 4.53% | — | — | — | |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31).
1 2021 計算
ROA = 100 × Discovery, Inc.の当期純利益(損失) ÷ 総資産
= 100 × 1,006 ÷ 34,427 = 2.92%
2 競合企業の名前をクリックすると、計算が表示されます。
- 当期純利益の推移
- 2017年は損失を計上しており、-337百万米ドルの赤字となっていた。しかしながら、2018年には大幅な利益に転じ、594百万米ドルに回復している。その後は、2019年にピークの2,069百万米ドル、2020年には少し減少して1,219百万米ドルに落ち込んだものの、2021年には再び増加し、1,006百万米ドルの利益を維持している。この傾向は、相次ぐ事業再構築やコンテンツ投資による収益改善の兆しと推測される。
- 総資産の推移
- 総資産は2017年の22,555百万米ドルから着実に増加し、2021年には34,427百万米ドルへと約1.5倍に拡大している。この期間中に資産規模の拡大が見られ、事業規模の拡大や投資活動の増加を反映している可能性がある。
- ROA（総資産利益率）の変動
- ROAは2017年には-1.49％とマイナスを示していたが、2018年には1.82％と黒字に転じ、その後も6.13％のピークを迎えた2019年を経て、2020年には3.58％、2021年には2.92％に低下している。これらの変動は、純利益の変動と資産増加の相関性を示しており、特に2018年の利益転換がROAの改善に寄与していることを示唆している。ただし、2020年以降のROA低下は利益の伸び悩みや資産規模の増加に起因する可能性がある。