貸借対照表の構造:資産
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-09-30), 10-K (報告日: 2022-09-30), 10-K (報告日: 2021-09-30), 10-K (報告日: 2020-09-30), 10-K (報告日: 2019-09-30), 10-K (報告日: 2018-09-30).
- 流動資産の割合の変動と構成変化
- 2018年以降、流動資産の総資産に占める割合は一時的に増加し、2020年には24.63%に達した後、2023年には25.42%に少し減少している。特に、現金および現金同等物の割合は2021年をピークに減少し、2023年には1.98%と低下している。一方、売掛金の割合は比較的安定しており、2023年に14.22%となっている。また、在庫の割合も増加傾向であり、2023年には6.57%となっている。これらの変動は、流動資産の構成の底上げとともに、現金比率の低下傾向を示している。
- 固定資産の割合と構成の変化
- 固定資産の総資産に占める割合は2018年の75.77%から2020年の75.37%にかけてやや増加し、その後2023年には74.58%となっている。形態別では、有形固定資産は一定の減少傾向を示しており、2023年には7.42%にとどまっている反面、その他の固定資産の割合は2023年に10.63%と増加している。特に、売却用固定資産は2020年以降増加しており、2023年には1.78%に達している。これらは固定資産の構成変化や資産の流動化を示唆している。
- 無形固定資産と投資の推移
- 無形固定資産の純額は全体として安定し、2023年には11.57%を占めている。好意の割合は2020年以降やや減少傾向にあるが、2023年には42.46%と比較的堅調に推移している。投資関係の出資は全体でほぼ横ばいで推移し、2023年には2.5%となっている。これらの状態は、ブランドや顧客関係に代表される無形資産の重要性が継続していることを示している。
- 資産構成の総合的な傾向
- 総じて、流動資産と固定資産の割合は適切に調整されつつあり、特に流動資産の増加と有形固定資産の安定化、無形資産の堅調な推移により、資産構造のバランスを維持していると考えられる。ただし、現金比率の低下は資金流動性の観点から注意を要し、今後の資金管理において検討が必要となる可能性がある。全体として、資産の流動化と資産組成の調整は、企業の運営効率性と資本効率性の向上に寄与していると解釈できる。