貸借対照表の構造:負債と株主資本
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レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 資産構成と負債比率の変化について
- 総負債比率は、2017年度の48.24%から2022年度には70.23%に顕著に増加しており、借入金やその他長期負債の増加が総負債の拡大を牽引している。特に、長期負債の割合は2017年度の15.23%から2022年度には39.33%に増加し、資本に対する負債の比率が高まる傾向が見られる。一方で、株主資本比率は54.43%から29.77%まで減少しており、資本に対する負債の比重が増している。流動負債の割合は比較的一定範囲内に留まっているが、短期の負債と長期負債の両面で増加傾向にある。これらの動きは、財務構造のレバレッジが高まる方向性を示唆している。
- 流動負債および固定負債の動向
- 流動負債は2017年度から2022年度までほぼ横ばいに推移しており(約33%から31%)、短期負債の増減は比較的小幅である。しかし、長期借入金と非流動オペレーティング・リース負債は、2020年以降に明確な増加を示しており、特に2022年度において長期借入金は19.25%、非流動リース負債は約20.61%の割合を占めている。これにより、長期財務負担が増大し、資金調達の構造がより負債依存的になっていることが読み取れる。繰延報酬や繰延法人税といった長期負債も継続的に占める割合が維持または増加している。
- 株主資本の推移および資本構造
- 株主資本は2017年度の51.76%から2022年度の29.77%へと減少している。特に追加資本金の割合は大きく低下しており、資本金の拡充よりも負債が優先的に増加していることがうかがえる。自己株式の割合は負の値として継続的に減少しており、株主による自己株式買い戻しは比較的少ないものの、資本の希薄化傾向が見られる。剰余金も比例して減少しており、株主資本の絶対額の縮小を示唆している。一方、普通株式や追加資本の増減は総体として資本の膨張を抑制し、負債依存の財務構造へとシフトしている。
- 収益性・効率性に関わる指標の評価
- 具体的な収益や利益指標のデータは示されていないが、資本や負債比率の動向から、負債に依存した財務戦略の採用により、レバレッジ効果を狙う一方、株主資本の圧縮が進んでいると考えられる。今後の財務の健全性や収益性を評価するには、利益率やキャッシュフローの動向も重要であるが、本データからは資本効率性の改善を期待するのは難しいと推測される。