デュポンの分析: ROE、ROA、純利益率の内訳
ROE分解では、純利益を株主資本で割ったものを構成比率の積として表します。
ROEを2つのコンポーネントに分解
Ross Stores Inc.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 総資産利益率（ROA）の推移について
- 2017年から2019年にかけて、総資産利益率は一貫して上昇傾向を示しており、2019年には26.14％に達している。これにより、資産の効率的な運用が進展したことが示唆される。一方、2020年に急激に低下し、17.77％まで落ち込んだ後、2021年には0.67％と著しく低迷し、その後2022年には12.63％へ回復した。これは、2020年の特異な外部要因や経営環境の変化がROAに大きな影響を与えた可能性を示している。
- 財務レバレッジ比率の変化について
- 財務レバレッジ比率は2017年から2019年まで比較的安定し、1.93から1.84へとわずかに低下している。2020年に2.78まで上昇し、その後2021年に3.86とピークに達している。一方、2022年には若干の縮小傾向を見せており、3.36となっている。これらの変動は、企業の資本構造や借入金の増減、資金調達戦略の変更を反映していると考えられる。特に2020年以降の大きな増加は、財務レバレッジの積極的な拡大が、利益率への影響を伴っている可能性を示している。
- 自己資本利益率（ROE）の推移について
- 2017年から2019年にかけて、ROEは堅調に上昇しており、2019年には48.02％に達している。2020年に49.44％とピークを付けた後、2021年には大きく低下し、2.59％まで落ち込んでいる。2022年には42.43％へ回復しているが、2020年の水準には及んでいない。この動きは、2020年における収益性の一時的な低迷や、資本構造の変動に起因している可能性が考えられる。2022年の数値からは、経営の回復傾向が見て取れるが、過去の高いROE水準に戻るにはさらなる改善が必要と考えられる。
ROEを3つの要素に分解
Ross Stores Inc.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 純利益率
- 2017年から2020年まで、純利益率は概ね上昇傾向にあり、2019年には約10.59%を記録している。ところが、2021年には大きく低下し、0.68%に落ち込む。その後、2022年には回復しており、9.11%へと持ち直している。この変動は、利益の安定性に一時的な低迷や撃退があることを示唆している。
- 資産回転率
- この指標は、2017年から2019年にかけて約2.42から2.47の範囲で安定して推移している。2020年に大きく低下し、1.72となる。2021年にはさらに低くなり、0.99へと落ち込む。ただし、2022年には1.39に回復しており、資産の効率的な運用が少なくとも一部回復したことを示している。
- 財務レバレッジ比率
- 2017年から2019年には比較的安定しており、約1.84〜1.93の範囲で推移している。2020年に比べて2021年には大きく上昇し、3.86となった。これは、財務レバレッジを増加させた可能性を示している。2022年には若干低下し、3.36となったが、高いレバレッジ比率は、負債依存度が高まったことを示唆している。
- 自己資本利益率 (ROE)
- 2017年から2019年は、概ね高い水準で推移し、48.02%まで達している。2020年にはやや落ちて49.44%となる。2021年には極めて低い2.59%に急落し、その後2022年に回復し、42.43%となった。2021年の低迷は特異な事情が関与している可能性が高く、その後の回復は業績の改善を示唆している。
ROEを5つの要素に分解
Ross Stores Inc.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 税負担率の推移と解釈
- 2017年から2022年までの期間を通じて、税負担率は概ね上昇傾向にあり、2018年には0.67、2019年および2020年には0.77と高い水準にあります。一方、2021年には0.8に達し、その後2022年には若干低下して0.76となりました。この動きは、法人税負担の増減に関連している可能性が示唆され、税負担の変動が企業の純利益に影響を与えていることが考えられます。
- 利息負担率の変動と分析
- 利息負担率は2017年から2019年にかけて0.99付近で安定して推移していましたが、2020年に一時的に1に達しています。2021年には大きく低下し、0.55となったものの、2022年にはほぼ元に戻り0.97に回復しています。この変動は、借入金や負債水準の変化に影響されている可能性があり、資金調達コストや負債の管理状況を反映していると推察されます。
- EBITマージン率の傾向
- 2017年から2019年にかけて、EBITマージン率は約14％前後で安定していました。しかし、2020年には非常に低下し、1.55％と大きく減少しています。2021年については値が示されていませんが、2022年には12.34％に回復しています。2020年の極端な低下は、パンデミックなど外的要因や営業効率の悪化を示唆しており、その後の回復傾向が見て取れます。
- 資産回転率の変遷
- 資産回転率は2017年から2019年までほぼ安定しており、2.42〜2.47の範囲にあります。2020年には大きく低下し、1.72となっていますが、2021年には0.99まで落ち込み、その後2022年には1.39に回復しています。この低下は、資産の効率的な運用の難しさや経済環境の変動を反映している可能性があります。
- 財務レバレッジ比率の変動
- 財務レバレッジ比率は2017年から2019年にかけて比較的安定しており、1.84〜1.93の範囲にあります。2020年に2.78へと大きく上昇し、その後2021年には3.86に達していますが、2022年にはやや低下し3.36に落ち着いています。これは、企業の負債水準の増加や資本コストの変動を示している可能性があり、リスクと収益のバランスに変化があったことを示唆します。
- 自己資本利益率 (ROE) の分析
- 2017年から2019年までのROEは非常に高く、40％台から48％台で推移しています。2020年には49.44％と最高値を記録していますが、2021年には極めて低い2.59％に急落しています。これは、2021年において一時的に利益または資本構造に何らかの影響があった可能性があり、その後の2022年には42.43％に回復しており、全体として高い収益性を維持していることが示されています。これらのデータは、過去数年間の営業効率と資本の効率的運用に大きな変動があったことを反映しています。
ROAを2つのコンポーネントに分解
Ross Stores Inc.、ROAの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 純利益率
- 2017年から2020年にかけて、純利益率はおおむね上昇傾向にあり、特に2019年には10.59%まで達している。それに対して、2021年には極端に低下し、0.68%となったが、2022年には回復し、9.11%に戻った。
- 資産回転率
- 資産回転率は2017年から2019年にかけて安定した水準（約2.42〜2.47）を維持していたが、2020年には1.72へ低下し、その後2021年に0.99とさらに減少した。しかし、2022年には1.39へ改善されている。これにより、資産効率の一時的な低下が見られるものの、2022年には回復基調にあると判断できる。
- 総資産利益率（ROA）
- ROAは2017年から2019年にかけて上昇傾向を示し、最大26.14%に達した。しかし、2020年には大きく低下し、17.77%となった。2021年には極端に低い0.67%にまで落ち込んだが、その後2022年には12.63%へ回復している。この変動は、利益率や資産回転率の変動と連動しており、経営効率の改善とともに回復を示している。
ROAを4つの要素に分解
Ross Stores Inc.、ROAの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 税負担率の推移
- 税負担率は、2017年から2021年にかけて上昇傾向を示し、2021年には0.8に達した後、2022年にはやや低下して0.76となった。これは、税負担の増加とともに、企業の税負担に変動があった可能性を示唆している。
- 利息負担率の傾向
- 利息負担率は、2017年から2019年までほぼ一定（0.99）を維持していたが、2020年に一時的に大幅に低下（0.55）し、その後2022年には再びほぼ元の水準（0.97）に戻っている。この変動は、負債構造や借入コストの変動に起因する可能性が考えられる。
- EBITマージン率の変動
- EBITマージン率は、2017年から2019年にかけて安定しているものの、2020年に大きく低下し、1.55%にまで落ち込んだことが著しい。2021年には極端に低くなっているが、その後2022年には再び約12%台に回復している。この大きな変動は、経営環境やコスト構造の変化を反映していると考えられる。
- 資産回転率の推移
- 資産回転率は、2017年から2019年まではおおむね安定しているが、2020年にかけて1.72まで低下し、その後2022年には1.39に回復している。これにより、資産の効率的な運用が一時的に低下したことが示唆される。
- 総資産利益率（ROA）の動向
- ROAは、2017年から2019年にかけて増加傾向を示し、26.14%に達していたが、2020年には大きく低下し、17.77%に落ち込んだ。その後、2021年には再び大幅に低下し、0.67%にまで縮小している。2022年には回復基調を見せ、12.63%となった。この変動は、収益性の変動や資産効率の低下および回復を反映している。特に2021年の著しい低下は、何らかの外部要因または事業構造の変化による影響と考えられる。
当期純利益率の分解
Ross Stores Inc.、純利益率の分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-01-29), 10-K (報告日: 2021-01-30), 10-K (報告日: 2020-02-01), 10-K (報告日: 2019-02-02), 10-K (報告日: 2018-02-03), 10-K (報告日: 2017-01-28).
- 税負担率
- 過去6年間で、税負担率は概ね横ばいまたは緩やかな増加傾向を示している。2017年から2021年にかけては0.63から0.8まで上昇していたが、2022年には0.76にやや低下している。
- 利息負担率
- 利息負担率はほぼ一定で推移し、2017年から2020年まで0.99前後の高い水準を維持していたが、2021年には大幅に低下し0.55を記録した。その後、2022年にはほぼ元に戻り0.97となった。これは一部の期間において資本構成や借入条件の変化を示唆している可能性がある。
- EBITマージン率
- EBITマージン率は2017年から2019年にかけておおむね安定しており、約14%前後で推移している。しかし、2020年には大きく低下し、1.55%にまで落ち込んだ。これは新型コロナウイルス感染症の影響や経営環境の変化により収益性が大きく圧迫されたことを反映している。2021年には回復傾向を見せ、12.34%に改善している。
- 純利益率
- 純利益率も同様に、2017年から2019年にかけて堅調に推移し、10%以上を維持していた。2020年に著しく低下し、0.68%まで落ち込んだが、その後2021年には9.11%に回復し、経営の正常化とともに収益性の改善が見られる。2022年には再び安定した水準に戻っている。