貸借対照表:負債と株主資本
貸借対照表は、債権者、投資家、アナリストに、会社のリソース(資産)とその資本源(資本および負債)に関する情報を提供します。通常、企業の資産の将来の収益能力に関する情報や、売掛金や棚卸資産から生じる可能性のあるキャッシュフローの指標も提供します。
負債は、過去の出来事から生じる会社の義務を表し、その決済は企業からの経済的利益の流出をもたらすと予想されています。
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レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31).
- 資産や負債の総額の推移
- 2020年から2022年にかけて、総資本は約6578百万米ドルから8076百万米ドルへと増加しており、資産規模は拡大傾向にある。一方、総負債は2020年の18515百万米ドルから2022年には18010百万米ドルに減少しており、負債圧縮の兆候が見られる。このことは、企業が資本増強や負債削減を進めている可能性を示唆している。
- 負債の内訳と変動
- 長期負債は2020年の13405百万米ドルから2022年に11978百万米ドルへと減少している。ただし、短期の流動負債は2020年の5110百万米ドルから2021年に6627百万米ドルへ増加した後、2022年に6032百万米ドルへとやや減少している。特に、長期借入金の純額は減少傾向にあり、2020年の10036百万米ドルから2022年には8702百万米ドルと縮小している。これにより、企業は負債の返済や負債管理に努めていることがうかがえる。
- 資本構成の変化
- 普通株式の額面は変わらず9百万米ドルで推移しているが、自己株式の金額は2020年の記載なしから2021年に-529百万米ドル、2022年には-1910百万米ドルと大きく増加している。これにより、企業が自己株買いを積極的に行っていることが示唆される。追加資本金は緩やかな増加傾向にあり、2020年の5345百万米ドルから2022年には5481百万米ドルに達している。また、剰余金も2020年の1643百万米ドルから2022年には5866百万米ドルへと増加し、累積利益の蓄積が進んでいる。
- 純資産と株主利益
- 普通株主に帰属する持分は、2020年の6252百万米ドルから2022年に7758百万米ドルへと増加しており、利益の蓄積や株主資本の増強を反映している。非支配持分はわずかに変動しつつも安定している。一方、その他包括損失累計額は負の値を継続して拡大しており、企業の包括利益に対する巻き込みリスクが指摘できる。
- 負債と資本の比率や財務健全性
- 総負債と資本の関係を見ると、2020年から2022年にかけての資本の伸びは負債の縮小や一定の安定を示し、資本構成の改善を示唆していると考えられる。ただし、負債負担の軽減策が進む一方で、自己株式の増加は株主資本の希薄化のリスクも孕んでいる。そのため、今後の資本政策に注目が必要である。