デュポンの分析: ROE、ROA、純利益率の内訳
ROE分解では、純利益を株主資本で割ったものを構成比率の積として表します。
ROEを2つのコンポーネントに分解
General Dynamics Corp.、ROEの分解
| ROE | = | ROA | × | 財務レバレッジ比率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019/12/31 | 25.66% | = | 7.13% | × | 3.60 |
| 2018/12/31 | 28.51% | = | 7.37% | × | 3.87 |
| 2017/12/31 | 25.47% | = | 8.31% | × | 3.06 |
| 2016/12/31 | 26.92% | = | 8.99% | × | 2.99 |
| 2015/12/31 | 27.61% | = | 9.27% | × | 2.98 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 総資産利益率 (ROA)の推移について
- 2015年度から2018年度にかけて、総資産利益率は徐々に低下傾向を示しており、2015年の9.27%から2018年には7.37%へと減少している。2019年度には若干の低下が見られ、7.13%に留まっている。これにより、総資産に対する収益性は全体的に減少傾向にあることが示唆される。
- 財務レバレッジ比率の変化について
- 財務レバレッジ比率は2015年から2016年にかけてほぼ横ばいで推移し、2.98から2.99にわずかに増加している。2017年度に入り3.06へ上昇し、その後2018年度には大きく上昇して3.87に達している。2019年度にはやや低下し3.6となったが、全体としてはレバレッジ比率が高まる傾向にあることがわかる。これは負債に依存した資本構成の比率が増加している可能性を示している。
- 自己資本利益率 (ROE)の変動について
- ROEは2015年度から2016年度にかけて若干の減少を示し、27.61%から26.92%に低下している。2017年度にはさらに低下して25.47%となったが、その後2018年度には28.51%へと回復し、一時的に高水準となった。その後2019年度には再び25.66%へと減少している。全体として、ROEは比較的安定しつつも、年度を通じてやや変動を示していることが観察される。
- 総合的な分析
- 総資産利益率は下降傾向にある一方、財務レバレッジ比率は増加しており、資本構成の変化により収益性に対する圧力が増している可能性がある。ROEの変動は比較的安定しているが、レバレッジの増加に伴うリスクの高まりを背景に、収益性の低下とバランスを取る必要があると考えられる。今後は、レバレッジの最適化と収益性の改善に向けた方針が重要となる可能性がある。
ROEを3つの要素に分解
General Dynamics Corp.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 純利益率
- 2015年から2019年にかけて、純利益率はほぼ一定の範囲で推移しているが、2018年と2019年にわずかに低下している。これにより、売上高に対する純利益の割合はやや減少傾向にあることが示唆される。特に、2019年には8.85%へとやや減少しており、収益性の圧力が増している可能性がある。
- 資産回転率
- 資産回転率は全期間を通じて変動が見られるものの、2015年から2017年にかけては徐々に低下し、その後2018年と2019年には若干の回復傾向を示している。これは、資産を用いた売上創出効率が年々低下していたが、近年一部回復していることを示している。
- 財務レバレッジ比率
- この比率は全期間を通じて比較的高い水準で推移し、2018年に一時的に3.87まで増加している。これは、自己資本比率の低下または借入金の増加による負債比率の増大を反映していると考えられる。2019年には3.6へと若干の縮小傾向が見られるが、依然として高いレバレッジを維持している。
- 自己資本利益率 (ROE)
- ROEは年度を通じて比較的安定しているものの、2015年から2017年にかけてわずかに低下した後、2018年に一時的に回復し、28.51%を記録している。しかしながら、2019年には25.66%へと再び低下しており、株主資本に対する利益の効率性がやや後退していることを示している。
ROEを5つの要素に分解
General Dynamics Corp.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 税負担率の推移について
- 2015年から2017年までおおむね一定で、約72％で推移していたが、2018年にはやや増加し、82％、2019年には83％へと上昇している。これは、課税負担の増加または税制の変化により、法人税負担が増加した可能性を示唆している。
- 利息負担率の動向
- 2015年から2017年までほぼ横ばいで0.98前後を維持し、その後徐々に低下し、2018年には0.92、2019年には0.90と減少傾向が見られる。これにより、利息負担の相対的な負荷が軽減されつつあることが推察され、負債コストの改善や借入条件の緩和が示唆される可能性がある。
- EBITマージン率の変化
- 2015年から2017年にかけて堅調に推移し、約13.35％から13.54％の範囲にあったが、2018年には12.28％へとやや低下し、その後2019年には11.88％とさらに下落している。この傾向は、収益性のやや低下を反映しており、利益率の圧迫要因が存在することを示唆している。
- 資産回転率の推移
- 2015年には0.98と比較的高い水準にあったが、その後減少し2018年には0.80にまで低下し、2019年には0.81にやや回復した。これにより、資産の効率的利用が低下している時期があったことが示されるが、2019年には回復の兆しも見られる。
- 財務レバレッジ比率
- 2015年から2017年にかけてほぼ一定でおおむね2.98から3.06の範囲を維持していた。2018年には3.87に上昇し、その後2019年には3.6へと若干低下している。この動きは総負債に対する自己資本の比率の変動を示しており、負債依存度が高まった時期とその後の安定化を示唆している。
- 自己資本利益率（ROE）の動向
- 2015年から2017年までおおむね同水準で、約27.61％から25.47％の範囲内で推移した。一方、2018年に若干上昇し28.51％に達した後は、2019年に25.66％へとやや縮小している。これは、全体としては高水準の収益性を維持しつつも、2018年の一時的な収益性の改善の後、やや縮小したことを示している。
ROAを2つのコンポーネントに分解
General Dynamics Corp.、ROAの分解
| ROA | = | 純利益率 | × | 資産回転率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019/12/31 | 7.13% | = | 8.85% | × | 0.81 |
| 2018/12/31 | 7.37% | = | 9.24% | × | 0.80 |
| 2017/12/31 | 8.31% | = | 9.40% | × | 0.88 |
| 2016/12/31 | 8.99% | = | 9.42% | × | 0.95 |
| 2015/12/31 | 9.27% | = | 9.42% | × | 0.98 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 純利益率の推移
- 純利益率は2015年から2017年まで比較的安定しており、大きな変動は見られない。2018年にやや低下し、その後2019年にはさらに下落しているが、引き続き約8.8％の水準を維持している。この傾向は、収益性がやや低下していることを示唆している。
- 資産回転率の推移
- 資産回転率は全期間を通じてやや低下傾向にあり、2015年の0.98から2018年に0.80まで低下している。その後2019年に0.81にやや回復したものの、総じて資産の効率的な運用がやや悪化していることを示している。
- 総資産利益率（ROA）の推移
- 総資産利益率も全期間にわたり漸減傾向を示しており、2015年の9.27％から2019年には7.13％と低下している。これは、資産運用に対する収益性の低下を反映していると考えられる。資産回転率の低下がROAの減少に寄与している可能性がある。
- 総合的な考察
- これらの財務指標から、全体的に収益性と資産の効率性の両面で若干の低下傾向が見られる。純利益率の下落は、販売利益やコスト構造の変化を示唆し、資産回転率の低下は資産の運用効率が改善していないことを示している。これらの動向は、企業の財務パフォーマンスに対して警戒心を持つ必要性を示しており、今後の業績回復に向けた戦略の見直しが求められる可能性がある。
ROAを4つの要素に分解
General Dynamics Corp.、ROAの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 税負担率
- 税負担率は2015年から2017年までほぼ安定しており、0.72から0.71にわずかな低下を示している。しかし、2018年以降には大幅に上昇し、2019年には0.83となり、税負担が増加したことが示唆される。これにより、税引後純利益の減少や純利益率の圧迫が懸念される可能性がある。
- 利息負担率
- 利息負担率はほぼ安定しており、2015年から2017年まで0.98付近を維持している。その後、2018年に0.92、2019年には0.90に下降し、利息コストの負担がやや軽減されつつある傾向が見られる。この動きは、負債負担の軽減または資金調達条件の改善を反映している可能性がある。
- EBITマージン率
- EBITマージン率は2015年から2017年まで安定しており、おおむね13.35％から13.54％の範囲で推移している。当該期間後には、2018年と2019年にかけて明らかに低下し、12.28％と11.88％に減少している。この低下は、営業効率の低下または競争環境の激化に起因している可能性がある。
- 資産回転率
- 資産回転率は2015年から2017年にかけて徐々に低下し、0.98から0.88に減少したが、その後2018年には0.8まで低下した後、2019年には0.81に若干持ち直している。この減少は、資産を効果的に活用できていない可能性や、資産構成の変化を示すものと考えられる。
- 総資産利益率 (ROA)
- ROAは2015年の9.27％から徐々に低下し、2019年には7.13％に減少している。これは、資産に対する収益性が継続的に低下していることを示しており、資産の効率的運用の課題や利益生成の圧迫が背景にあると推測される。
当期純利益率の分解
General Dynamics Corp.、純利益率の分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31), 10-K (報告日: 2017-12-31), 10-K (報告日: 2016-12-31), 10-K (報告日: 2015-12-31).
- 税負担率
- 税負担率は、2015年から2017年まで約0.72前後で安定して推移していたが、2018年に大幅に上昇し、0.82に達している。2019年も引き続き高水準の0.83を維持しており、税負担の増加傾向が見られる。これは、税法の変更や税務戦略の見直しが影響している可能性がある。
- 利息負担率
- 利息負担率は、2015年から2017年まで約0.98で堅調に推移していた。その後、2018年に0.92、2019年には0.90へと徐々に低下し、総じて負担軽減の傾向が示されている。この動きは、負債の利息コストを抑制するための債務構成の見直しや、低金利環境の影響を受けている可能性がある。
- EBITマージン率
- EBITマージン率は、2015年から2017年にかけて約13.35％から13.54％と横這いで安定していたが、2018年に12.28％に大きく低下している。その後も2019年には11.88％と引き続き低下しており、収益性の悪化が伺える。これは、市場競争の激化やコスト増加、売上高の減少といった要因が影響している可能性がある。
- 純利益率
- 純利益率は、2015年と2016年において約9.42％を維持していたが、2017年以降は徐々に低下し、2019年には8.85％となっている。この傾向は、収益性の全体的な悪化を示しており、経費の増加や営業効率の低下、または市場環境の変化による影響と考えられる。