損益計算書の構造
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Zoetis Inc.、連結損益計算書の構成
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2023-12-31), 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31).
- 売上高および粗利益の動向
- 売上高の収益に占める割合は、2019年から2023年まで一貫して100%で推移しており、売上高の増減は直接的に収益に影響を与えていないことが示されている。売上原価の割合はやや低下傾向にあり、2019年の約31.82%から2023年には約29.97%へ減少し、これは粗利益率の改善を示す。粗利益の割合は70%以上を維持し、特に2021年には70.38%に達したことから、収益性の向上とコスト管理の効果がうかがえる。
- 費用構造と利益率の変動
- 販売費及び一般管理費は収益に対してほぼ一定の割合で推移し、2022年にかけて若干の減少傾向を示す一方、研究開発費の割合は年々安定した範囲内で推移し、約6.5%から7%の範囲内にとどまっている。無形固定資産の償却費用は、2019年の2.48%から2023年には1.74%に縮小し、効率的な資産運用を反映している。営業利益率は2019年の31.42%から2022年には36.1%と最大値を示し、その後やや縮小したものの、依然として高い収益性を維持している。
- 財務コストおよび異常項目
- 支払利息の割合は、2019年から2023年まで概ね0.3ポイント程度の改善が見られ、負債コストの削減に成功していることが示唆される。外貨損失は、2019年から2022年まで一貫して増加し、特に2022年には大きく拡大したが、2023年には改善傾向にある。リストラクチャリング費用や買収関連費用は一定範囲内で推移し、特定年度での偏りはあるものの、全体として費用管理に努めていると考えられる。
- その他の収入と純利益の動き
- その他の収入の変動は、2020年以降、負の割合からプラスに転じ、2023年には1.86%と増加している。特に、事業の売却益や資産売却による利益が2023年に寄与していると見られる。外貨損失やその他のネット項目も変動がみられるが、最終的には税引前利益および純利益は安定して増加傾向を示し、2023年の純利益は収益に対して27.43%と高い水準を維持している。
- 税負担と利益分配の動向
- 税引前利益は2019年の28.77%から2023年には34.36%へと増加し、税金引当金の割合も4ポイント以上の増加を示している。これにより、純利益への寄与度が増しており、最終的な当期純利益は、2019年の23.96%から2023年には27.43%へと上昇している。非支配持分や帰属株主への純利益分配も堅調に増加しており、株主の利益確保に努めていることが把握される。