貸借対照表の構造:負債と株主資本
四半期データ
レポートに基づく: 10-Q (報告日: 2022-12-31), 10-Q (報告日: 2022-09-30), 10-K (報告日: 2022-06-30), 10-Q (報告日: 2022-03-31), 10-Q (報告日: 2021-12-31), 10-Q (報告日: 2021-09-30), 10-K (報告日: 2021-06-30), 10-Q (報告日: 2021-03-31), 10-Q (報告日: 2020-12-31), 10-Q (報告日: 2020-09-30), 10-K (報告日: 2020-06-30), 10-Q (報告日: 2020-03-31), 10-Q (報告日: 2019-12-31), 10-Q (報告日: 2019-09-30), 10-K (報告日: 2019-06-30), 10-Q (報告日: 2019-03-31), 10-Q (報告日: 2018-12-31), 10-Q (報告日: 2018-09-30), 10-K (報告日: 2018-06-30), 10-Q (報告日: 2018-03-31), 10-Q (報告日: 2017-12-31), 10-Q (報告日: 2017-09-30), 10-K (報告日: 2017-06-30), 10-Q (報告日: 2017-03-31), 10-Q (報告日: 2016-12-31), 10-Q (報告日: 2016-09-30).
- 負債構成の変化
- 2016年から2017年にかけて負債比率は大きく上昇し、その後2018年以降も高止まり傾向が続いている。特に長期借入金の割合は2017年半ばに最大の34.29%に達し、その後やや低下傾向にあるものの、依然として高い比率を維持している。一方、流動負債は比較的安定しており、総負債に占める割合は60-70%で推移している。
- 自己資本の動向
- 株主資本の比率は2016年に約39%から2019年には30%台に下落したものの、その後増加し2021年以降は40%近傍を維持している。特に2020年以降の増加は、資本構造の改善を示唆していると考えられる。剰余金の比率も高水準にあり、累積利益の蓄積が進んでいることが示唆される。
- 純資産と負債比率
- 総資本に対する負債比率は、2016年の約61%から2019年に69%以上に上昇し、その後やや低下しつつも、2022年には約70%付近で推移している。負債増加に伴い自己資本比率は低下したが、2020年以降再び持ち直している。これにより、会社は高い負債比率の状態で事業を推進しているが、資本の健全性は回復基調にあると見られる。
- 資本構成と株主資本の質
- 普通株式と追加資本金の比率は従前とほぼ変動なく推移し、支配株主の出資比率は安定している。剰余金の比率も高い水準を維持し、過去の利益蓄積がしっかりと見受けられる。一方、自己株式の比率も一定範囲内で推移し、株主資本の質維持に努めている。
- 短期と長期負債の比率
- 短期の支払い義務の比率は比較的低い水準にあり、2019年以降は4-8%の範囲で安定している。一方、長期借入金の比率は約22%から40%と高めで推移しており、資金調達の多くが長期に偏重していることがうかがえる。これは企業の設備投資や長期事業展開を支える資金調達戦略と考えられる。
- その他の負債と資本項目
- 未払給与や未払税金の比率は低水準で安定している。未払税金の比率は概ね1%未満に収まっており、税務リスクは限定的であると考えられる。対照的に、その他の未払負債は3-4%の範囲で推移し、短期的な調整負債の存在が確認できる。
- 総括
- 全体として、負債比率は高いものの、資本比率も回復しつつあり、資本構造のバランスは改善傾向にある。長期資金に依存した財務運営が継続しているが、これに伴う財務リスクも考慮する必要がある。利益の蓄積は進んでおり、株主資本の比率も堅調に推移していることから、財務の安定性は徐々に向上していると評価できる。