デュポンの分析: ROE、ROA、純利益率の内訳
ROE分解では、純利益を株主資本で割ったものを構成比率の積として表します。
ROEを2つのコンポーネントに分解
Mastercard Inc.、ROEの分解
| ROE | = | ROA | × | 財務レバレッジ比率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/12/31 | 157.67% | = | 25.64% | × | 6.15 |
| 2021/12/31 | 118.80% | = | 23.06% | × | 5.15 |
| 2020/12/31 | 100.31% | = | 19.09% | × | 5.25 |
| 2019/12/31 | 137.76% | = | 27.77% | × | 4.96 |
| 2018/12/31 | 108.60% | = | 23.57% | × | 4.61 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 総資産利益率 (ROA)の推移
- 2018年から2022年にかけて、総資産利益率は一時的に低下したものの、その後回復傾向を示している。2020年に19.09%まで下落したが、2021年に23.06%、2022年には25.64%へと改善しており、利益効率の向上が見られる。
- 財務レバレッジ比率の変動
- 財務レバレッジ比率は2018年の4.61から2022年の6.15にかけて全体的に上昇している。特に2020年以降、比率の増加が顕著で、企業がより多くの借入や負債を活用して資本構造を拡大していることを示唆している。これに伴うリスクとリターンのバランスについても注意が必要である。
- 自己資本利益率 (ROE)の動向
- 自己資本利益率は、2018年の108.6%から2022年の157.67%まで上昇を続け、特に2020年以降において高い水準を維持している。これにより、企業の株主資本に対する収益性が大きく向上していることが示唆される。高いROEは、企業の効率的な資本運用と収益性の改善を反映していると解釈できる。
- 総合的な分析
- これらの指標から、企業は過去数年間にわたり、収益性と効率性の両面で堅調な改善を示している。一方で、財務レバレッジの増加はリスクの拡大を示す可能性もあるため、今後の財務戦略や経済環境の変化に留意する必要がある。全体としては、利益率と自己資本の収益性が持続的に向上している点はポジティブな兆候と評価できる。
ROEを3つの要素に分解
Mastercard Inc.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 純利益率
- 2018年から2022年にかけて、純利益率は概ね高水準を維持していることが示されている。2019年においては最も高い48.08%に達し、その後も2021年と2022年にはそれぞれ46%と44.66%と堅調な推移を見せている。これにより、収益性の高さと効率性を維持していることがうかがえる。
- 資産回転率
- 資産回転率は2018年の0.6から2019年には若干低下し、2020年には0.46にまで下落している。その後、2021年には再び0.5に回復し、2022年には0.57に至るなど、回転率は年々回復傾向にある。これにより、資産の効率的な運用が継続されている可能性が示唆される。
- 財務レバレッジ比率
- 財務レバレッジ比率は2018年の4.61から年々増加し、2022年には6.15に達している。これは、借入金やその他の資本調達による資本構造の拡大を示しており、積極的な資本活用や事業拡大の意向が反映されていると考えられる。
- 自己資本利益率 (ROE)
- ROEは2018年の108.6%から2019年に137.76%に増加し、その後2020年に100.31%へやや縮小したものの、2021年には118.8%、2022年には157.67%と高い水準を維持している。特に2022年のROEの大幅な上昇は、株主資本に対する収益性の大きな改善を示しており、効率的な資本運用と高い収益性を示すものと評価される。
ROEを5つの要素に分解
Mastercard Inc.、ROEの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 税負担率
- 税負担率は年々緩やかに上昇しており、2018年度の0.81から2022年度の0.85へと推移している。これは税負担が企業の純利益に対して徐々に増加していることを示唆している。
- 利息負担率
- 利息負担率はほぼ横ばいで推移し、2018年度の0.97から2022年度の0.96にわずかな変動が見られる。高水準を維持しており、企業の負債に対する利息負担が一定の水準を保っていることを示している。
- EBITマージン率
- EBITマージン率は2018年度の49.43%から2019年度に58.96%へと大きく上昇し、その後は2020年度の53.2%、2021年度の56.86%、2022年度の54.88%とやや減少または横ばいの傾向を示している。全体としては、営業効率の向上と維持の間で変動が認められる。
- 資産回転率
- 資産回転率は一時的に低下し、2020年度は0.46へと減少しているが、2021年度以降は0.5、0.57と回復傾向を示している。資産の効率的な活用が改善されつつあることを示している。
- 財務レバレッジ比率
- 財務レバレッジ比率は年度を追うごとに増加し、2018年度の4.61から2022年度には6.15へと上昇している。これは企業の資本構成において負債比率が高まっていることを反映している可能性がある。
- 自己資本利益率 (ROE)
- ROEは全期間を通じて高い水準を維持しており、2018年度の108.6%、2019年度の137.76%、2020年度の100.31%、2021年度の118.8%、2022年度には157.67%と、特に2022年度に著しい増加が見られる。これは企業が株主資本に対して高い収益を上げていることを示し、効率的な資本運用を続けていることを示唆している。
ROAを2つのコンポーネントに分解
Mastercard Inc.、ROAの分解
| ROA | = | 純利益率 | × | 資産回転率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022/12/31 | 25.64% | = | 44.66% | × | 0.57 |
| 2021/12/31 | 23.06% | = | 46.00% | × | 0.50 |
| 2020/12/31 | 19.09% | = | 41.90% | × | 0.46 |
| 2019/12/31 | 27.77% | = | 48.08% | × | 0.58 |
| 2018/12/31 | 23.57% | = | 39.19% | × | 0.60 |
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 純利益率
- 2018年から2022年にかけて、純利益率は比較的高い水準で推移しており、2019年に最も高く48.08％を記録した後、2020年にやや低下したが、その後は再び回復傾向を示している。2022年には44.66％と、依然として高い収益性を維持している。
- 資産回転率
- 資産回転率は全期間を通じて比較的低い値を示しており、2018年の0.6をピークとして徐々に低下し2020年には0.46に達した。その後はやや回復し、2022年には0.57となっている。この動きは、資産の効率的な活用において一時的な効率低下があったものの、近年は改善の兆しを見せていることを示唆している。
- 総資産利益率 (ROA)
- ROAは2018年に23.57％と高水準を示し、その後2019年に上昇して27.77％に達したが、2020年は19.09％に低下した。その後は回復し、2021年には23.06％、2022年には25.64％と安定的な収益性を示している。これらの動きは、収益性の一時的な低下を乗り越え、再び高い収益性を維持していることを示している。
ROAを4つの要素に分解
Mastercard Inc.、ROAの分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 税負担率
- 税負担率は全期間を通じて比較的安定しており、0.81から0.85にわたり微増しています。2022年には最も高い値を示しており、税負担の負担感がわずかに増加している兆候と考えられます。
- 利息負担率
- 利息負担率は全体的に堅調に推移し、2018年から2019年にかけてやや上昇した後、2020年に一時的に低下しましたが、2021年以降は安定しています。2022年の値は2021年とほぼ同じであり、金利負担の変動は限定的です。
- EBITマージン率
- EBITマージン率は、2019年に大きく上昇し、58.96%に達しましたが、その後少しずつ下落しています。2022年の54.88%は、2018年の49.43%と比較してやや低いものの、高水準を維持しています。売上高に対する利益率は高く、収益性は比較的良好といえます。
- 資産回転率
- 資産回転率は、2018年の0.60から2020年に0.46へと減少し、その後2021年に0.50に回復しました。2022年には0.57に増加しており、資産の効率的な活用が改善傾向にあります。特に2022年には資産をより効率的に利用していることが示唆されます。
- 総資産利益率 (ROA)
- ROAは、2018年の23.57%から2019年の27.77%に上昇し、2020年には19.09%へと大きく落ち込みました。その後は持ち直し、2021年に23.06%、2022年には25.64%と回復しています。全体として、利益率は変動しつつも、最終的には安定した収益性を維持していると評価できます。
当期純利益率の分解
Mastercard Inc.、純利益率の分解
レポートに基づく: 10-K (報告日: 2022-12-31), 10-K (報告日: 2021-12-31), 10-K (報告日: 2020-12-31), 10-K (報告日: 2019-12-31), 10-K (報告日: 2018-12-31).
- 税負担率
- 2018年から2022年にかけて、税負担率は一貫して上昇傾向を示しており、最終年度には0.85に達している。これは、税負担の割合が徐々に増加していることを示唆しており、税金負担の増加または税率の変更の影響を反映している可能性がある。
- 利息負担率
- 利息負担率は全期間を通じて比較的安定しており、0.95から0.98の範囲で推移している。2020年に一時的に低下したものの、その後元の水準に戻っており、財務コストの負担は比較的一定であると考えられる。
- EBITマージン率
- EBIT（利息・税金・減価償却前利益のマージン率）は、2018年の49.43%から2019年に58.96%まで大きく増加し、その後2020年には53.2%へとやや減少したが、その後も56.86%や54.88%と比較的高水準を維持している。これにより、利益の収益性は全体として高く、時期による変動はあるものの、付加価値の創出能力は強固であると評価できる。
- 純利益率
- 純利益率も同様に、2018年の39.19%から2019年には48.08%に大きく跳ね上がり、その後2020年は41.9%、2021年に46%、2022年には44.66%と推移している。全体として高い利益水準を維持しつつ、やや変動はあるものの、収益性の高さを示している。特に2019年の増加は、収益構造の最適化やコスト管理の改善によるものと推察される。